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院長ブログ

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2021年4月のブログ記事

OTC医薬品って何?メリットとデメリット

2021年4月30日 カテゴリー:

北名古屋市にある みやもと耳鼻咽喉科の宮本です。

 

みなさんはOTCという言葉を聞いたことがありますか?

 

OTC(Over The Counter)カウンター越しという意味で、カウンター越しにお薬を販売していたことに由来しています。医師の処方箋がなくても薬局などで購入できるお薬です。ただし、薬局で薬剤師さんの問診を受ける必要がある薬もあります。

 

そして沢山あるOTC医薬品の中に、病院で処方されるのと同じ成分・同じ容量の薬もいくつかあります。

 

具体的に挙げると、花粉症の時に内服する薬でも、アレグラ・アレジオン・クラリチン・タリオン・ジルテック・フルナーゼ点鼻薬はOTCがあります。

 

ここで考えてみましょう。

以下はアレルギー性鼻炎・花粉症治療についての耳鼻咽喉科専門医の意見です。

 

同じ薬ならば・・・

①病院にかかって処方箋をもらって薬局に行って薬を手に入れる

②薬局で直接購入する

手間と時間が大分違いそうですね。

 

病院(耳鼻咽喉科)にかかるメリット

 ・鼻内の状態を診察し、重症度に応じてお薬の強さ・量などを処方してもらえる

 ・薬の選択肢が多い(強めの抗アレルギー薬は、まだOTCには少ないです)

 ・健康保険で3割負担(あるいはそれ以下)で単価は安くなり、経済的負担が少ない

 ・ネブライザー療法など他の治療も受けられる

 

 病院(耳鼻咽喉科)にかかるデメリット

 ・何と言っても手間・時間が掛かる

 

OTC医薬品のメリット

 ・手軽に入手できる(すぐに内服したい時にはとても助かりますね)

 ・薬剤師さんに相談できる

 

 OTCのデメリット

 ・単価が高い(長期や複数内服する場合は、より経済的な負担に差が生じます)

 ・薬の種類が少ない

 

みなさんはどうされていますか?

 

アレルギー性鼻炎の場合、上記をふまえて考えると、

 

A.鼻の症状の原因がわからない

  →まず耳鼻咽喉科受診を勧めます。どんな病気か診断が必要です。

 

B.ある程度原因がわかっているが、急に発症して辛くてすぐにどうにかしたい

  → OTC医薬品を緊急的に使用し、時間ができれば耳鼻咽喉科を受診する

 

C.ある程度原因はわかっていて、短期間で症状が終わると予測される

  →OTC医薬品でも良いかもしれません。

 

D.時間的な問題はない

  →耳鼻咽喉科に受診し、個々人にあった処方薬を内服する

 

E.アレルギー性鼻炎の症状が長期である・重症である

  →耳鼻咽喉科受診を勧めます

 

F.スギ・ダニのアレルギーの体質を変えたい(根治治療の可能性を希望)

  →耳鼻咽喉科を受診し、舌下免疫療法を勧めます

 

いかがでしたか。

次回のブログは具体的な費用についてお伝えします。

 

GWになりスギ・ヒノキは終わりました。

イネ科のカモガヤが飛んでいます。まだまだ気をつけてください。

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