カテゴリ「医学情報」のブログ記事
2024年4月26日 カテゴリー:医学情報
北名古屋市にあるみやもと耳鼻咽喉科の宮本です。
さて、春になると多くの方が花粉症の症状に悩まされますが、この時期、別の要因、「黄砂」も私たちの健康に影響を及ぼします。今日はこの黄砂とアレルギーの関係について、お話ししたいと思います。
想像してみてください。空高くから、中国の大地からたくさんの砂が風に乗って日本にやって来ます。この砂を「黄砂」と呼びます。黄砂自体は、基本的にアレルギー反応を引き起こす成分は含まれていないことが一般的です。
しかし、黄砂が飛散する過程で、花粉や微生物、工業地域からの化学物質など、さまざまなアレルギーの原因物質や有害物質が粒子に付着することがあります。これらの付着物が、黄砂と一緒に運ばれて人々の健康に影響を及ぼす場合があります。特に、アレルギーを持つ人々にとっては、これらの付着物がアレルギー反応を引き起こしたり、元々のアレルギーを悪化させる原因となることがあります。
つまり、黄砂そのものよりも、黄砂に付着している他の物質がアレルギー症状を悪化させる主な原因となるわけです。そのため、黄砂が飛んでいる時期は特に注意が必要であり、外出時の対策が重要になります。
また、黄砂の粒子が花粉と結びついて空気中に長時間留まることで、花粉がより広範囲に広がります。その結果、普段よりも多くの花粉が鼻や喉に侵入することになります。これにより、通常の花粉症の季節以上に鼻水やくしゃみ、目のかゆみといった症状が強く出ることがあるのです。
では、黄砂の季節をどのように乗り切れば良いのでしょうか?ここでいくつかの対策をご紹介します。
- 外出時にはマスクやメガネを着用する:これにより、黄砂や花粉の吸入を防ぐことができます。
- 帰宅後は顔を洗い、うがいをする:顔や鼻の周りに付着した花粉や黄砂を洗い流します。
- 室内の空気を清潔に保つ:空気清浄機を使用したり、定期的に換気をすることが有効です。
以上のように、黄砂は花粉症の方にとって厄介な存在ですが、適切な対策を講じることで症状の悪化を防ぎ快適に過ごしましょう。
また、詳しい情報や個別の相談が必要な方は、当クリニックまでご連絡ください。皆さんの健康を守るお手伝いをさせていただきます。
北名古屋市にある みやもと耳鼻咽喉科の宮本です。
秋の行楽シーズンは終わりましたが、皆さんはどこかへお出かけされましたか?今日は、車やバス旅行で気になる「乗り物酔い」について、わかりやすくお話ししたいと思います。
「乗り物酔い」とは、車やバス、船、飛行機などに乗ったときに起こる、困った症状のことです。吐き気やめまい、頭痛などを引き起こします。なぜ乗り物に乗るとこのような不快な症状が起こるのでしょうか?
実は、これには私たちの耳が大きく関わっているんです。耳の中には、体のバランスを感じる「三半規管」という部分があります。この三半規管は、私たちがどのように動いているかを感じ取る役割をしているんです。でも、車やバスに乗っているとき、目は動いていない車内の景色を見ています。しかし、耳は車の動き(動いたり、止まったり)を感じています。この「目と耳の情報が一致しない」ことが、脳を混乱させてしまい、乗り物酔いの原因となります。
では、どうしたら乗り物酔いを防げるのでしょうか?ここでいくつか対処法をお教えします。
- 旅行前の準備:出発前には、しっかりと睡眠や休息をとって体調を整えます。乗り物に乗る前は、軽い食事にしましょう。お腹いっぱいになると乗り物酔いしやすくなるので、食べ過ぎは厳禁です。
- バスの中での工夫:バスの中では、できるだけ前を向いて座り、遠くの景色を見るようにしましょう。バスでは、車両の真ん中あたりが一番揺れが少なくてお勧めです。本を読んだり、スマホをいじったりすると、乗り物酔いしやすくなります。
- 乗り物酔い防止の薬:もし心配なら、乗り物酔い防止の薬を使うのも一つの方法です。これはお医者さんと相談してください。
車・バス旅行は、紅葉を見たり、美味しいものを食べたりと、楽しいことがいっぱい。でも、乗り物酔いでつらい思いをするのは避けたいですよね。今日お話ししたことを覚えておいて、快適な旅行を楽しんでください!
また簡単に下記YouTubeでも解説しています。
みやもと耳鼻咽喉科チャンネル
「なぜ乗り物酔いするの?耳鼻医が解説する原因と効果的な治療法」はこちらをクリック!
北名古屋市にある みやもと耳鼻咽喉科の宮本です。
院長ブログが滞っておりすみませんでした。
6月になり、夏の楽しみの一つである水泳の季節が近づいてきました。しかし、水泳は私たちの耳にとって常に友好的とは限りません。今回は特に「スイマーズイヤー」と呼ばれる状態について書いてみます。
皆さんは、この言葉を聞いたことありますか?
実は耳鼻咽喉科専門医でも、あまり聞いたことがありませんでした。
他の先生にも質問しましたが、同じでした。
ただし、起こっている病状は、よくあることですので、読んでみて参考になれば嬉しいです。
スイマーズイヤーは、耳の穴(外耳道と言います)の皮膚に起こる感染症です。外耳道に水や湿気が残ることで、細菌が増殖し、皮膚に炎症を起こします。主にプールや海での水泳後に起こります。
症状には耳の痛み、腫れ、赤み、かゆみ、あるいは排膿があります。重症化すると、聴力低下や感染が広がる可能性もあります。
それでは、スイマーズイヤーをどのように予防し、そして発生した場合にはどのように対処すればよいのでしょうか?
予防法:
1. 水泳後は必ず耳を乾かす: 水泳後は、頭を傾けて耳から水を排出し、耳の周囲を柔らかいタオルで優しく乾かします。一部の人々は、ドライヤーを最も低い設定で使用し、耳から離して耳を乾かすこともあります。綿棒でゴシゴシ拭くことはお勧めしません。
2. 耳栓やスイミングキャップを使用する: 水が耳に入るのを防ぐため、水泳時には適切な耳栓やスイミングキャップを使用します。
治療法:
スイマーズイヤーの症状が現れたら、まず耳・外耳道を触るのをやめましょう。軽度であれば、触らないようにすれば治ります。しかし、重症化した場合には、痛みはとても強く、抗生剤の点耳薬あるいは内服薬を使用します。
もし、スイマーズイヤーに関する質問や懸念がありましたら、ぜひクリニックまでお問い合わせください。耳鼻咽喉科として、我々は皆さんが安心して夏の楽しみを満喫できるようサポートします。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。これからの夏、皆さんが健康で楽しく過ごせますように!
北名古屋市にある みやもと耳鼻咽喉科の宮本です。
永らくお休みしていました院長ブログを再開したいと思います。
今年のスギ・ヒノキ花粉は、花粉症の皆さんにとっていかがででしょうか?
「いつもより楽だった」
「今年は辛かった」
「昨年までなんともなかったのに、今年突然症状が出た」
いろいろな方がみえると思います。
春の花粉について基本的なおさらいをしておきましょう。
現在、スギ花粉は終了し、ヒノキ花粉の飛散時期です。
ヒノキ花粉は、5月初旬くらいまでですので、もうピークは過ぎています。
そして次は、カモガヤというイネ科の花粉が、4月末から始まります。
イネ科は、いろいろな種類があり秋まで続きます。
つまり、年明け2月頃からスギで始まり→ヒノキ→カモガヤと連続していきます。
もちろん反応する方だけです。
さらにダニ・ハウスダストアレルギーの方も多いです。こちらの方は年中可能性があります。
さて、当院で力を入れている治療に、スギ・ダニの舌下免疫療法があります。
この治療法の最大のメリットは、体質を変えることによってスギ花粉症・ダニアレルギー を完治できる可能性があります。
(ただし、効果については個々に違いますし、再発もあります)
スギ舌下免疫療法を行なっている患者さん達への効果は、診ていてとてもよかった印象です。今年は抗アレルギー薬を飲まずに、舌下の薬だけで過ごされた患者さんがみえました。
今後患者さんにアンケートをしていただき、当院患者さんの集計を出す予定です。
2021年8月29日 カテゴリー:医学情報
北名古屋市にある みやもと耳鼻咽喉科の宮本です。
北名古屋市でも連日コロナ感染の報告があがっていますが、早く日常に戻って欲しいですね。
当院では、受付後に自宅でウェブ問診をしていただくことで、発熱・風邪症状の患者さんに来院前に連絡をし、状態をより詳しく把握することで、院内・隔離室・駐車場と3カ所での診察に振り分けさせていただいております。
さて、最近保育園・幼稚園に通院中で発熱の子供さんに多いのが、夏風邪の一種である「ヘルパンギーナ」です。中耳炎で通院中に、鼻水・咳は落ち着いていたのに、突然発熱をして予定より早く再診されることが多くみられます。コロナウイルス 感染ではなく一安心ですが、やはり不安ですよね。
「ヘルパンギーナ」について少し解説します。
エンテロウイルスが、鼻や口などから体内に侵入し、血液中から全身に運ばれ、色々な症状を引き起こします。典型的には、突然発熱し、喉が痛くて食欲が減少します。熱性痙攣に注意が必要です。一般的には軽症ですが、時に食べれなくて脱水などで入院が必要になることもあります。
特徴としては、口の中ののどちんこの周囲と左右に赤い水疱(1〜2mm)が多数みられます。破れて潰瘍にもなります。
もしお子さんがかかってしまったら、一度懐中電灯で照らして口の中を見て、上記の特徴を知っておくと良いと思います。
治療としては、特効薬はなく、自分の体力・免疫力で自然治癒を目指します。発熱は2、3日で下がることが多いです。のどの痛みなどで食欲が減少しますが、小さなお子さんは脱水にならないようにこまめに水分摂取を頑張ってください。一般的にはそれほど危険な感染症ではありません。
手指から口に接触感染や飛沫感染でうつりますので、予防としては手洗いが重要です。
感染後の登園については、インフルエンザのように決まった基準はありません。熱が下がって、食事が通常通り食べられるようになり、元気になれば登園可能です。ただし、便中へのウイルスの排泄は1ヶ月ほど持続しますので、オムツ交換は注意が必要です。登園許可証については、それぞれの幼稚園・保育園に必要かどうか尋ねてください。
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